”食中毒が最も多い季節”と聞いて夏を思い浮かべる人は少なくないでしょう。
しかし、実は食中毒は一年中発生しているということをご存じでしょうか。
食中毒を引き起こす原因はさまざまで、病因物質に応じた食中毒予防が重要です。
<主な原因>
■細菌性食中毒
食品を介して体内に原因菌が入り込むことで食中毒を引き起こします。
細菌性食中毒の予防には、原因菌を“付けない”、“増やさない”、“やっつける”ことが重要です。
■ウイルス性食中毒
体内で増殖し食中毒を引き起こします。
ノロウイルスのように、わずかな汚染で発症し、感染力が高いことで知られます。予防するには、ウイルスを“持ち込まない”、“ひろげない”、“付けない”、“やっつける”ことが重要です。
<そのほかの原因>
■自然毒による食中毒
魚介類については、下処理・加熱など適切な処理を施すこと、食用だと確実に判断できない植物については、絶対に“採らない”、“食べない”、“売らない”、“人にあげない”ことが重要です。
■寄生虫による食中毒
寄生虫が付着した魚介類を生食することで、食中毒を引き起こします。
適切な時間と温度を守った冷凍もしくは加熱処理が予防には有効とされています。
■化学物質による食中毒
ヒスタミンが高濃度に蓄積された魚類、その加工品を食べることによるアレルギー様の食中毒です。
調理では分解されないため、増える前に早く食すことが効果的です。
そのほか職場等で使用する薬品や農薬なども原因物質となるため、食品の周りは常に清潔を心がけましょう。
食中毒は飲食店だけの問題ではなく、ご家庭でも十分に注意が必要です!!
<家庭でも可能な食中毒対策>
〇温度を管理
生鮮食品や冷凍食品は購入したら早めに帰り、冷蔵庫・冷凍庫に入れる
加熱する食材はしっかりと火を通す
〇清潔を保つ
調理の際はこまめに手を洗う・使用した調理器具はすぐに洗浄する
食材同士は調理するまで分けて保管する
〇放置しない
購入した食品は消費期限までに使い切る
調理前・調理後の食品を室内に放置しない
以下のリーフレットも参考に、予防に努めましょう。
~食中毒に保険で備えるときの注意点~
◎医療保険
主に入院・手術に備える保険です。そのため、食中毒で入院した場合は保険金が支払われるのが一般的。ただし古いタイプの医療保険では入院〇日目からでないと保障されないといった場合もあり、注意が必要です。
◎傷害保険
主に偶然負ったケガに備える保険です。食中毒はケガとはみなされないので、一般的には保険金の支払対象外。ただし、国内・海外旅行保険や、食中毒を保障する特約を付けた場合は保障の対象となる場合もあるので、こちらも注意が必要です。
<参考>
・食中毒予防の原則と6つのポイント | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)
・食中毒から身を守るには:農林水産省 (maff.go.jp)