先日弊社職員が消防署にて普通救命講習に参加いたしました。
思えば私も免許取得時以来、そのような講習に参加しておらず忘れている部分も多いということで、WEB救命講習を受講しました。
今月はその概要についてお伝えします!!
皆さんは救命の連鎖をご存じでしょうか?
私も今回の講習で初めて知りましたが、4つのステップが素早く繋がることで、救命の効果が高まるというものです。
①心停止の予防
不慮の事故を予防し、心停止の原因となる病気の初期症状に気づき医療機関を受診すること。
心停止とは心臓や呼吸の停止状態を表しますが、まず小児までの子供がこのような状態に陥るのは圧倒的に不慮の事故が多いです。チャイルドシートやヘルメットの着用を心掛け、誤飲や溺水には十分注意しましょう。成人に関しては、急性心筋梗塞や脳卒中が挙げられます。
先月アップしたように、この時期はヒートショックによる心停止が急増しますから、ご注意ください。
②早期発見と通報
心停止から10分間なにも処置が施さなければ、救命のチャンスは10%を下回ります。 [ホルムベルグの救命曲線]
全国的に救急車両の到着には約9分を要すようなので、周囲がいち早く異変に気付き、一時救命処置を施しながら隊員の到着を待つことがいかに重要かが分かります。
総務省消防庁HP:令和4年版 救急救助の現況 | 救急救助の現況 (fdma.go.jp) ― Ⅰ 救急編より抜粋)
③一時救命処置
胸骨圧迫や人工呼吸などの心肺蘇生とAEDの使用。普通救命講習のメインの内容です。
WEB講習では、字幕付きの動画で分かりやすい実演を見ることができます。すべての動画を見終え、修了テストに合格すれば受講証明書が発行可能になります。
もしも②~③の行動が求められる場面に遭遇した場合に特に重要なのは以下の3点です 。
〇人を呼ぶ
自分一人でできることには限界があります。周囲の方にも声をかけて協力しながら処置を実施しましょう。
〇安全を確保する
道路上などに負傷者がいる場合はご自身が二次被害に遭う恐れがあります。まずはご自身の身体を守ることが最優先です。
〇迷ったらAED
AEDは初めての方でも使用可能なように音声ガイドやイラストで使用方法を順番に説明してくれます。また電気ショックの必要性も自動的に判断してくれます。使用することがマイナスに働くことはありませんので積極的にご使用ください。
④二次救命処置と心拍再開後の集中治療
救急車内や病院での高度な医療処置のこと。
一時救命処置と並行して行われる、薬剤や器具を用いたプロによる救命処置を指します。心拍再開後は専門医らにより社会復帰を目指した集中治療が行われます。
このように①~③までは私たち個人ができることで、応急手当がいかに重要な役割を担っているかが分かります。
傷病者を救うためには、多くの人が知識と技術を身につけること、そしてなによりも自発的に行動を起こす勇気を持つことが重要です。
講習を受けていれば有事の際は自信をもって心肺蘇生にあたることができるのではないでしょうか。
皆様も是非、各消防署開催の講習やWEB講習を受けてみて下さい。
出典:総務省消防庁,一般市民向け応急手当WEB講習「応急手当WEB講習 (fdma.go.jp)」
出典:政府広報オンライン「いざというときのために 応急手当の知識と技術を身につけておきましょう (gov-online.go.jp)」